兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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♪ふわふわ、蕩けるホワイトデー ♯3

ホワイトデー小説の続きです。

前回のアップからすでに一週間以上過ぎてる…

慧ネンがビックリです

せめて3月中には完結出来るように頑張ります



♪ふわふわ、蕩けるホワイトデー ♯3


チャプチャプと、水の音が聞こえる。

熱気の籠った室内。
立ち上がる湯気。

霞む視界の先に、妖艶な表情をしている彼が見える。

すでに意識が朦朧としている夕鈴は、何故こうなったか必死に考える。
けれど身体を襲う快楽に飲まれ、すぐに何も考えられなくなった。

欲に濡れた黎翔の熱い吐息を耳元に感じながら、夕鈴はぼんやりと思った。

―――彼の悲しげな顔には、騙されたらいけない。

子犬の表情の奥には、獰猛な狼が隠されているのだから。


黎翔からの沢山のプレゼントを今回だけ、という事で全て受け取る事にした夕鈴。
プレゼントを贈った側の黎翔の方がすごく嬉しそうで、夕鈴もそんな彼の顔を見ていると、仕方がないなと思った。

ホワイトデーの夜、あとはシャワーを浴びて寝るだけなのだが、どうしても一緒に入りたい黎翔と、恥ずかしくてそんな事出来ないという夕鈴の意見が対立した。

「え~?…何でぇ~?」

「何ででも、です!」

「別に、何かしようというわけではないんだよ?…僕はただ、夕鈴と一緒にお風呂に入ってみたいだけで「~~それが嫌なんですっ!!」……」

何でそんなに嫌がるの?と言う表情をしている黎翔に、夕鈴はガアッと吠える。

たとえ何もされなくても、彼と一緒にお風呂に入るなんて出来ない。
明るい浴室で、彼の前に裸体を晒す事なんて出来るわけがない。

「別に初めてじゃないし、減るものでもないでしょ?」

「…減ります!!…た、確かに…初めてでは、ないですけど…」

最後の方はごにょごにょと呟いて、夕鈴は顔を真っ赤にして俯いてしまった。

確かに黎翔と一緒に入った事はある。

去年のクリスマスイブ、喧嘩して仲直りして、あの夜もこの部屋のバスルームで、彼に翻弄されたのだ。
そして、つい1ヶ月前のバレンタインの日にも、夕鈴の意識がないうちに一緒にシャワーを浴びた…らしい。

のちに彼からその事を聞いて、夕鈴は深い穴を掘って隠れたい気持ちになったものだ。

『…夕鈴の身体、僕が隅々まで綺麗にしてあげたからね♥』

満面の笑みでそう言った彼を、しばらくまともに見る事が出来なかった。

「約束するからっ!…夕鈴の嫌がる事はしない!あ、見られるのが恥ずかしいなら、入浴剤でも入れようか?」

どうしても諦めたくない黎翔は、あの手この手で夕鈴を説得しようとする。

入浴剤を入れたら見えないかしら?
確かにそのまま入るよりは、良いかもしれないけど…。

でもやっぱり恥ずかしい…!!

「――分かったよ…。」

夕鈴が悶々と悩んでいると、黎翔が悲しそうな声で呟く。

「夕鈴は僕と一緒にお風呂に入るが、そんなに嫌なんだね…。」

ぺしゃん、と、幻の耳が悲しげに伏せられるのが見えた。

黎翔は諦めたのか、目を伏せたまま立ち上がり、夕鈴に背を向けるととぼとぼとバスルームに向かって歩いていく。

そんな彼を見ながら、夕鈴は胸の内に広がる罪悪感と戦っていた。

恋人同士だからと言って、絶対一緒にお風呂に入らなくてはいけないというわけではないし、夕鈴が断ったからと言って、決して彼女が悪いわけではない。

けれど、大好きな人の哀愁溢れる背中を見詰めていると、断った自分がすごく悪いように思えてきた。

「~~あのっ!…黎翔さんっ!!」

驚いたように振り向いた黎翔に、夕鈴は覚悟を決めて言い放った。

「お風呂、一緒に入りましょう!!」


続く










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Comment

No title 

あら~・・・夕鈴さん・・・

小犬黎翔に絆されてしまいましたか・・・。

一緒に入るなんて言ってしまって、良かったんですか?
知りませんよ。夕鈴・・。

ああ・・・

小犬の後ろに狼の黒い耳と尻尾が・・・

続き、楽しみにしてます。♥
  • posted by ぷーちゃん 
  • URL 
  • 2013.03/29 23:42分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: No title 

ぷーちゃん様

コメントありがとうございます。
いつもながら遅筆で申し訳ないですm(__)m
某ゲームに忙しくて…。ぷーちゃん様なら分かるはず…!

子犬の皮を被った狼にまんまと騙されていく兎さん。
哀れな夕鈴さんは、この後どうなるのか!?

早く続きを書いて、早めの完結を目指します。
  • posted by 高月慧ネン 
  • URL 
  • 2013.03/31 17:41分 
  • [Edit]
  • [Res]

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