兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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カモミール

4月末の慧ネンの誕生日祝いに、さくらぱん様から素敵なお話を頂きました
こんな辺境サイトに乗っけて良いものかと思いましたが、快く許可して頂きましたのでアップさせて頂きます。

タイトルは、慧ネンの誕生花です

とっても甘々なお二人をどうぞ




カモミール


『夕鈴、見っけ・・・・』

がばっと後ろから黎翔さんに、突然 抱きしめられた夕鈴。
少し驚いたものの・・・・聞き知っている恋人の声。

逞しい腕に、優しく囚われた夕鈴は、
背中にじゃれ付く恋人に、優しく微笑む。

「おはようございます。黎翔さん。」

「今、お目覚めですか?」

「よく眠れましたか?」

「昨夜も、お仕事で、帰りが遅かったのですから・・・」

「休日ぐらい、もう少しゆっくりお休みになっても良かったのに・・・・!!!」




『だって、夕鈴。』

『目覚めたら、君が傍に居ないんだもん。』

『たぶん、君はここに居ると思っていたけれど・・・ビンゴだね。』

拗ねた口調で、恋人が囁く。
クスクスとした楽しそうな笑い声と、黎翔の優しい声が夕鈴の耳に木霊した。

五月の風薫る新緑の季節。
晴れわたる青空の下で、新緑の木漏れ日がキラキラと眩しい。
二人の足元では、満開の香りの良い可愛らしい白い花が咲き乱れる

まんまるな黄色い花芯。
小さな妖精の羽根を並べたような清楚な花びら。

細く繊細な葉を持ちながら、逆境に負けない強さで、長い冬を耐え抜き、この時期に競い合うように花開くその花の名は、カモミール。

デイジーによく似た一重の可愛い花だった。

黎翔は、風に靡(なび)く
彼女の淡く輝く金茶の髪に顔をうずめる。

『・・・・ふふっ。』

『夕鈴、君の髪にまでカモミールの移り香がする。』

『林檎のような甘い香りだね。』

『・・・・美味しそう。』

そう言うと黎翔は、夕鈴を抱きしめたまま白いうなじに唇を這わした。

ちゅっ・・・

「・・・・・・・・っ!!!」

派手な音をたてて・・・夕鈴の首筋に華が咲く。

白いうなじに一つ

ーーーー鮮やかな朱色の華。


「やだっ・・・黎翔さんっっ!!!」

「からかわないでっ!!!!」


『からかってなんか、いないよ。』

『だって夕鈴、とってもいいにおい。』

くんくんと、鼻を鳴らしながら、彼女の香りを嗅ぎまわる恋人に
夕鈴は、真っ赤になって身悶える。

彼女の髪を嗅ぎまわる恋人が、まるで小犬のようだと夕鈴は、思った。

―――――――なんだか、とっても恥ずかしい。

やめて欲しくて夕鈴がお願いしても、黎翔は愛しい恋人を離さない。
ますます、鼻を鳴らして夕鈴を嗅ぎだしてきた。


黎翔は、夕鈴に頭を預け、彼女の香りを胸いっぱいに吸い込む。
羞恥に染まる夕鈴を愛でながら、足元から立ち昇るカモミールの甘い香りにしばし・・・・酔いしれた。

夕鈴の首筋に、顔をうずめながら、黎翔は太陽を感じていた。
彼女の薫りは、温かな陽だまりの匂い。

優しくて甘い、黎翔を魅了する夕鈴の香り
黎翔が、一番癒されるその香り。

その香りを強く感じたくて、黎翔は、その紅い瞳を閉じた。

より強く感じる彼女の芳香。

ーーーーーー 彼女の甘さ。

癒されていく黎翔の心。
満ち足りてゆく充足感に、彼は満足する。

だけど・・・・まだ、足りない。

このまま彼女を抱きしめていたい。


時が止まったかのような優しい抱擁。
夕鈴は、黎翔の腕から逃げ出せない。
彼の腕の中で夕鈴は身を捩り、逃げ出そうとするが、 彼の優しい腕は振りほどけそうでいて、振りほどけない。

「黎翔さん・・・・もうそろそろ、離して!?」

さすがに抱きしめられたままで、恥ずかしくて真っ赤になった夕鈴が、黎翔に乞い願う。

『・・・・・もう少しだけ・・・』

『夕鈴、このまま、もう少しだけ君を抱きしめていたい。』

抱きしめた腕を抱え直して、彼女に優しく口付ける。

黎翔の充足時間。

ーーーー穏やかな休日のひととき。




二人の周囲に花開く。
彼女が育てた満開のカモミールの花が、風に揺れながら・・・二人に笑いかけているようだった。


ーーカモミール・おしまいーー


さくらぱん様、ありがとうございました
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  • 2013.05/11 23:39分 
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  • 2013.05/11 23:58分 
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  • 2013.05/12 08:19分 
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Re: ドラッグについて 

さくらぱん様

何度も何度も、本当に申し訳ありません。
未だに、やり方は分からず…(泣)
目次が登場した時には、やっとやり方が分かったんだなと思って下さい。
ありがとうございました(^^♪
  • posted by 高月慧ネン 
  • URL 
  • 2013.05/14 02:33分 
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