兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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花休み

某所に入り浸りで、こちらの更新が滞っています

申し訳ないので、過去作品を持ってきました。

ちょっと時期外れですが、春のお話です



花休み


「黎翔さん、こっちこっち!」

うさぎは小さな身体をピョンピョン弾ませながら、草むらを駆けていきます。

「…夕鈴、待って!一匹(ひとり)で行くと危ないよ!」

うさぎの後を追うのは、大きな身体をしたおおかみ。

うさぎの小さな身体は背の高い草に隠れてしまって、姿を見失いそうなおおかみは懸命に後を追います。
匂いを頼りに何とか辿り着くと、うさぎは鼻をヒクヒクさせて花の匂いを嗅いでました。

「とっても良い匂いがします。」

うさぎの言葉に、おおかみも鼻を近付けて匂いを嗅いでみますが、花の匂いは良く分かりません。
でもうさぎは、とても嬉しそうです。
うさぎが嬉しそうに笑っているのを見ると、おおかみもとても嬉しくなります。

おおかみは花びらに傷を付けない様に注意しながら、鋭い牙で茎を折りました。
そしてうさぎの小さな頭にちょこんと乗せます。

花の名前は分かりませんが、桃色の花はうさぎに良く似合っていました。

「綺麗だよ、夕鈴」

おおかみがそう言って笑うと、うさぎは真っ赤になりました。

「黎翔さんはお世辞が上手ですね。」

困った表情でうさぎは言いますが、おおかみにとっては世辞ではなく、本心から言った言葉です。

この気持ちを分かって欲しくて、おおかみはうさぎの頬を優しく舐めました。

うさぎは何が起こったか分からないようで、キョトンとしています。
クリクリしている目がとても可愛いと、おおかみは思いました。

「さ、そろそろ行こうか。」

まだぼんやりしているうさぎに、おおかみは苦笑いをしながら声を掛けます。

ハッと現実に戻ったうさぎは、慌てて駆け出します。
うさぎの長い耳は、真っ赤です。


いつかこの気持ちがうさぎに届いて欲しいと思いながら、おおかみは後を着いていきます。

――桃色の小さな花が、うさぎと共に揺れていました。


END

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『兎と狼のラビリンス』へようこそ。
黎翔と夕鈴が大好きな管理人・慧ネンが、溢れる妄想を書き殴るために作ったブログです。
原作沿いや現代パラレル、色々ありますので、お好きなお話をお読み下さい。
よろしくお願いします。

†いらっしゃいませ†

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