兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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空を舞う、淡い光

また別ブログから過去作品を移動。

もう時期は過ぎてますが、これ以上遅くなるのもどうかと思うので、夏が終わる前に投下します。

ゆっくりと旅を続ける、二匹のお話です



空を舞う、淡い光


おおかみとうさぎは、今日の寝床を探して森の中を歩いていました。

周囲はもう、真っ暗です。

「あ…」

うさぎが、急に足を止めました。目の前を、小さな光が横切ったからです。
キョロキョロと辺りを見ると、小さな光が光ったり消えたりしています。それらの光は、みな同じ方向に漂っていました。
興味を引かれたうさぎは、光が向かう方に跳ねていきます。

「え?…夕鈴、どこに行くの?!」

急に自分から離れたうさぎに驚いたおおかみは、慌てて彼女の後を追いました。

うさぎはピョンピョンと飛び跳ねながら、フワフワと漂う光を追います。一定の間隔で光ったり消えたりしながら、淡い光は飛んでいきます。

少し走ると、川べりに出ました。
小さな光達は、ここに集まっているようでした。

おおかみは、うさぎにすぐに追いつく事が出来ました。
川辺で佇むうさぎの横に、おおかみは並びます。
彼女は無言で、前を見ています。

おおかみはうさぎの視線の先を見て、何事にも滅多に動じない彼にしては珍しく、息を呑みました。

淡い、淡い、光の群れ。
小さな光が、ポウ…と灯り、消えていきます。

「…凄い数のホタルだね。」

「私、こんなに沢山のホタル、初めて見ます。」

「…僕も初めて見るよ。」

人間が引き起こす環境破壊などで、水は汚れ、蛍は昔からすれば数が減りました。
蛍は、水の綺麗な場所にしか生息しません。

それはこの場所が、この川の水が、澄んでいる証。

ジッと見入る二匹(ふたり)の鼻先に、一つの光が寄ってきました。
おおかみとうさぎの周りを旋回するように飛び、光はまた群れの中へ戻ります。

その光を追うように、二匹(ふたり)は視線を空に向けます。

「わあ…!」

うさぎが感動したように声を上げました。

見上げた先には無数のホタルの光。

それらはまるで空を舞っているように、宙を飛び交います。

それはとても幻想的な光景で。

「…とっても素敵です。」

呟くうさぎの小さな瞳に、ホタルの光が映り込みます。

「うん、…とても綺麗だね。」

おおかみの紅い瞳にも、その光が写りました。

おおかみとうさぎは寄り添いながら、いつまでもその光景を見上げていました。


END

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黎翔と夕鈴が大好きな管理人・慧ネンが、溢れる妄想を書き殴るために作ったブログです。
原作沿いや現代パラレル、色々ありますので、お好きなお話をお読み下さい。
よろしくお願いします。

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