兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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あの頃の私は、君に会ってどこかに消えた

陛下視点というか、独白?
陛下→夕鈴な感じです。

あの頃の私は、君に会ってどこかに消えた


「…黎翔様もすっかりご立派に…」

「次期国王は彼に決まりだな」


皆が皆、口先ばかり。


「私は陛下のためを思って…!」

「早く妃をお迎え下され。陛下のご威光に関わります故…!」


貴様達が見ているのは、心配しているのは私自身ではない。『国王』という地位だ。

見返りは何だ?金か?私の命か?


誰もがその心の内側に、昏い闇を持っている。


人は平気で、人を裏切る。

人は『裏切る』生き物だ。

私に味方などいない。


誰も信じない、信じたくもない。

私の周りは、『敵』ばかりだ。

私に仕える側近も、官吏も、女官も、待医も。いつかは迎えるであろう、后も。

私は誰も信じられない。きっと一生、正妃を迎えて子を儲けて家族が出来ても。


私は独りで生きていく。


そう、思っていたのに―――


「この一ヶ月間後宮でお勤め頂きたいのですよ、汀夕鈴殿」

君があの日、僕の前に現れた。


「狼陛下の臨時の花嫁として」

側近が採用した偽妃は、何も知らない庶民の娘。


「…なんだ、手を出してはいかんのか?…せっかく愛らしい兎が来たものを」

狼陛下でそう言えば、プルプル震える可愛い兎。


この娘を利用すれば、この王宮に蔓延る古狸をおびき出せる。煩い縁談話を断る口実も出来る。

たかが一庶民の娘。用無しになれば口を封じれば良い。

利用するだけ利用してやる。


そう思ったはずなのに…


「…確かに、そう思ったんだけどな…」

「?…何をですか?」

こてんと首を傾げる夕鈴。


可愛い、愛しい。私の唯一の妻。

夕鈴以外誰もいらない。夕鈴しか欲しくない。

まだ彼女は臨時花嫁という立場だが、私は夕鈴を逃がさない。逃がしたくない。


一人で生きていく筈だった私が、共に生きたいと望む存在。

狼陛下で近付けば、びくびくと怖がるくせに。


君が、あんな事を言うから。


「私はどこにいても、きっと陛下の味方だから。」

覚えといて下さいね?


そう言って微笑んでくれたから。


一人で生きようと思っていた、あの頃の私はどこかに消えた。


君に出会えたからだよ?

夕鈴。


だからどうか、いつまでも傍にいてね。


僕は狼だから、逃がすつもりはないんだけどね?


END


陛下の幼少期って、殺伐としてたんだろうな…と思います

夕鈴に出会ってからの陛下の心境を考えて書いてみました。会った時には、あんな物騒な事を考えていてのではないかな?
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