兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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私が貴方に出来る事

未来設定。二人は夫婦です。珍しく、夕鈴視点です。
ちょっとだけ大人向き表現があります。



私が貴方に出来る事


「ただいまあ、ゆーりん」

「おかえりなさいませ、陛下」


夜も更けた頃、陛下はようやく私達二人の部屋に戻ってきた。侍女を引き連れ部屋に入ってきた陛下は、「妃よ、今戻った。」と狼陛下の顔でそう言ったのだが。

侍女を下がらせ二人だけになった途端、子犬のようにふにゃりと笑い、私に抱き着いた。

そして、冒頭の言葉。

「今日も遅かったですね、お仕事お忙しかったのですか?」

「うん、ごめんね…。もっと早く帰りたかったんだけど、李順や宰相が容赦なくてさ。」

心なしかグッタリしている陛下を気に掛けて聞いてみたのだが、早く帰れなかった事を私が咎めていると勘違いしたのか、陛下は謝ってくる。

「良いんです、お仕事ですもの。」

きっと李順さんと宰相さんに、鬼のように仕事を押し付けられたに違いない。
机仕事が嫌いな陛下。かなり疲れただろう。

「そうだ、陛下。御肩をお揉みしましょうか?」
陛下の腕から抜け出し、そう問い掛けてみる。

「肩?」
唐突に問われた陛下はキョトンとしている。

「ええ、かなり凝ってるんじゃないですか?」

さ、ここに座って下さいと、陛下の手を引き椅子に座らせる。

私は椅子の後ろに回り、陛下の肩に手を置いた。そしてゆっくりと揉み始める。

湯浴みを済ませてきたらしい陛下からは、良い匂いがする。

私の手に余る、大きな大きな陛下の肩を、私は優しく揉む。


この肩に、この国の全てがかかっている。

この国の運命を、背負う肩。


「…痛くないですか?陛下」
女の私の力じゃ、痛くないに決まっているけど。

「大丈夫…とっても気持ちいい…」
そう呟く陛下の顔を覗き込むと、うっとりと瞳を閉じている。

その表情は何だか眠そうで…

「陛下、眠っちゃダメですよ?」
せっかくなので寝かせてあげたいが、流石に眠っている陛下を寝台に運ぶ力はない。

「じゃあ、…寝台、行こ…」
かなり眠いのか、陛下は舌っ足らずに呟く。そして私の手を掴み、フラフラと寝所に向かう。

陛下と共に寝台に横になると、彼はすぐに私の身体をその腕に抱き込んだ。


いつもならここで、人様には言えないような夫婦の営みがあるわけで。
陛下の大きく暖かい手が、人様には決して言えないような場所をマッサージする。

そして私はいつも快楽に飲まれて、何も分からなくなってしまうのだけれど。
今夜は流石に、それはないみたい。

かなりお疲れの陛下は私を抱き込んだまま、規則正しい寝息を立てる。

陛下の寝顔を見る事が出来る、とても貴重な時間。

いつも私の方が先に眠ってしまって(または意識を失って)、陛下の寝顔を見る事はないから。
朝も彼の方が先に目を覚ますし。


そっと腕を伸ばし、陛下の整った顔に手を当てると、少し冷たかったのか彼は身じろぎして、私を抱き込む力が弱まった。

それを良い事に、私は身体を動かし陛下の頭を胸の中に抱き込む。

目の前には艶やかな黒髪と、彼の旋毛。

そこにそっと唇を寄せた。


この国の頂点に立つ彼に、こんな事を出来るのは私だけ。

陛下が許してくれた、私だけの特権。

だったら私は陛下の心休まる場所でいよう。

この国の全てを背負う彼の、唯一の休息場所に。


「…今日もお疲れ様でした。」
私は陛下の唯一の妻。

「ゆっくり休んで下さいね。…黎翔様」
陛下は私のただ一人の夫。

彼がゆっくり眠れるように、私は祈りを込め陛下の頭を撫でると目を閉じた。

愛しい彼の名を囁きながら。


END?


ほんとに珍しい夕鈴視点でした。いつも陛下視点ばかりだもんね
以外に書きやすかったような…。


陛下は若いけれど、心労とか、疲労とか、周りに見せないだけで毎日かなりお疲れなんだろうな…と思いながら書きました。

夕鈴が唯一の癒しになってくれたら良いな


続いて、陛下視点を少し…

お話の雰囲気を壊したくない人は見ない事をお勧めします(じゃあ、書くな


翌朝、起床後の陛下視点です。





僕が君にしてみたい事


朝目が覚めると、視界に飛び込んできたのは有り得ない光景だった。

頬に感じるのは、柔らかい肌の感触。
そして目の前には、少しずれた服の隙間から見える、胸の、谷間。

一瞬、自分が今どこにいるのか分からないぐらいの衝撃を受けた。


昨夜は容赦ない側近と宰相の二人に詰め込まれた仕事を必死に片付け、夜も遅い時間に愛する妃の待つ自室に戻った。

そうだ、夕鈴が疲れているだろうからと肩を揉んでくれて…
気持ち良くて、眠くなって…
夕鈴と共に寝台に横になったのは、かろうじて覚えているが。

その後の、記憶が、無い。


意識が沈んでいく中、とても柔らかく、暖かいものに押し付けられる感じと、頭を撫でられたような気がしたけど。

あれは夕鈴、君だよね?

で、あの柔らかい感触は、夕鈴の、胸…

そこまで考えて、僕は顔を赤くした。


このままではまずいと思い、僕は夕鈴を起こそうと声を掛ける。

「ゆ、ゆーりん!…起きて!」

「…ん…んう…」

僕の声に反応して夕鈴は身じろぐと、目を覚ま…さず、ますます僕の顔を胸に押し付けた。

まずい、コレは非常にマズイ!

唯でさえ、寝起きで理性がヤバいのに。

愛する唯一の女性に、こんな事されると…。


君の色んなとこ、マッサージしたくなっちゃうよ?


僕の中の狼が、目を覚ましていくのが分かる。

そっと腕を伸ばし、夕鈴の胸に触れると軽く揉んでみる。

「や、…何?」

ビクリと身体を震わせ、夕鈴が目を覚ました。

「…おはよう、ゆーりん♪」

「お、…おはようございます、陛下。あ、あの、…何してらっしゃるんですか?」

気持ち良いのか、夕鈴の吐息が甘い。

「う~ん?…マッサージ?」

にっこり笑って、答える。


たまに朝、寝起きの夕鈴の色っぽさに耐え切れず、彼女を抱こうとする時があるけれど。
夕鈴は、余りそれを許してくれない。
朝議に間に合わないような事があったら、大臣や官吏達に迷惑をかけると。
この国の王である僕を、唯一の妃として送り出してくれる。

でも僕は夕鈴の夫として、一人の男として、朝の甘い雰囲気に呑まれたい時もあるわけで。

だって僕は君の事、愛してるんだよ?

何時だって、君の温もりに包まれていたい。

「や、陛下!…それはマッサージじゃな…」

「ん?…マッサージだよ?…夫婦、のね。」

そう言って、僕は本格的に夕鈴を組み敷いた。


君も昨日してくれたでしょ?

だから僕もしてあげるよ。


時間が余り無いのが、とても残念だけどね?


END
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No title 

おはようございます(^_^)/

久しぶりに読みました。

やっぱり慧ネンさんはお話を作るのがお上手ですね。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

これからも

慧ネンさんの妄想爆発(?)させてくださいね^ー^(笑)

待ってまーす♥
  • posted by ぷーちゃん 
  • URL 
  • 2013.01/18 08:21分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: No title 

ぷーちゃんさん、コメントありがとうございます。
いつも暖かいお言葉を頂き、慧ネンは嬉しいです。

頭の中の妄想を早く書き出して、アップしたいなあと思います。
応援、よろしくお願いしますね!
  • posted by 高月慧ネン 
  • URL 
  • 2013.01/19 01:19分 
  • [Edit]
  • [Res]

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よろしくお願いします。

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