兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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上司と部下の、初デート 2

こんばんは(^^♪
慧ネンです。

上司と部下のデート編、想った以上の反響を頂きとても嬉しいです♪

一週間振りの更新です。
元はあるのに、何でこんなに更新が遅いのでしょうね。謎だ…(*_*;

亀の歩みより遅い二人の関係のように、ゆっくり進んで行く事でしょう。
のんびりとお待ち下さいませ。

※少し付け足しましたが、基本的にはSNS日記にアップしていたものと変わりありませんので悪しからずm(__)m


***




上司と部下の、初デート 2


しきりに遠慮する夕鈴をあちこち連れ回し、結局、服だけではなく靴にバックに装飾品に至るまで、黎翔が全て揃えてしまった。

「す、すみません…。」

助手席で肩を竦めながら、夕鈴は黎翔に謝る。
金額は結局教えてもらえなかったから分からないが、決して安い買い物では無いという事は分かる。
こんな高価な物頂いて良いのかなと、不安にっていると、運転中の彼が手を伸ばしてきた。

クシャリと、頭を撫でられる。

「…バカ、こういう時は『ありがとう』で良いんだよ。素直に受け取っておけ。」

――良く似合ってる。

そう言われて、夕鈴は頬を染めてはにかんだ。

「ありがとうございます…。」

車は高速をしばらく走り、どこに行くのかと思ったら、降りてすぐ有名なテーマパークが見えてきた。
広い駐車場に車を停める。

「ここ…。」
「…来たかったんじゃないのか?」
「そう、ですけど…。」

確かに明玉と『行きたいね』と話した事はあったが、まさか彼と来る事になるなんて。

「課長は、こういう所、苦手そうですけど…。」
「まあ、来るのは初めてだな。」

黎翔が苦笑いする。
それなのに付き合わせて良かったのかなと、夕鈴はちょっと不安になったが、「行くぞ」と言って歩き始めた彼の背中を見ながら考えを改めた。

(せっかく連れて来てもらったのだから、楽しまなくちゃ損よね…!)

前を行く黎翔に小走りでついていった。

乗りたかったアトラクションを堪能して、明玉や先輩達にお土産も買えて夕鈴はご満悦だったが、付き合ってくれた黎翔は、かなり疲れたのかヘロヘロになっていた。

「課長、無理しなくて良いですよ?…どこかで座って休んでいますか?」

何だか顔色が優れない彼に声を掛ける。
「持つ。」と言って取り上げられてしまった、お土産のが入った紙袋を持った黎翔は、首を横に振る。

「大丈夫だ。…滅多にこんな場所に来ないから、人に酔っただけだ。」

夕鈴の心配そうな表情を見て、平気だと笑う。

土曜日で圧倒的に子供連れの家族が多いが、若い男達もちらほら目に入る。おそらくは友達同士で来ているのだろうが、夕鈴をチラチラと見てくる男もいるのに、彼女を一人にさせるわけにはいかない。

「あ、じゃあ、何か食べましょう!私、お腹空きました!!」

そうすれば椅子に座る事も出来るし、黎翔も楽になるだろう。
名案だと思い、夕鈴はそう提案した。

パンフレットを確認し、レストランに向かう途中、擦れ違った沢山いるカップルに夕鈴の目は釘付けになった。

――腕を組み、幸せそうに歩く恋人達。

隣を歩く黎翔の腕を、物欲しげに見詰めていると彼が腕を差し出す。

「…ん。」
「え、と…。」
「腕、組みたいんだろ?」
「い、良いんですか…?」

(私達、恋人と言えるほど、付き合いないですけど…)

「――ああ。」

ぶっきらぼうだったけど、優しい表情で黎翔は承諾してくれて、夕鈴は嬉しくなってギュウッと彼の腕に抱き着いた。

レストランで食事をした後は、テーマパーク内の映画館に入った。
ここの入場券と同じく、映画のチケットも黎翔はすでに購入していて、入り口で彼から渡された。

二人が見た映画は恋愛ものではなく、種族の違う動物が、試練を乗り越えて旅をするという感動ものだった。

本来なら自分の捕食対象となる動物を、捕食する側の動物が命を懸けて護るシーンは、夕鈴の涙を誘った。

「…よく私の好きな映画が分かりましたね?」

上映が終わり、泣いてしまったのが少し恥ずかしくて、涙を拭いながら夕鈴はえへへ…と笑う。

夕鈴は元々恋愛ものには興味が無く、動物の話や子供っぽいような映画やドラマが好きだ。
それを黎翔が知っていたのが、驚きだった。

「ああ、まあな…。」

黎翔は言葉を濁す。

互いの趣味の事も少しずつだが話すようになって、出会った頃よりは夕鈴の事を知っていると思う。
それでも、ずっと想い続けてきた女性との初めてのデートを、失敗したくなかった。
彼女に気付かれないように、自分なりにリサーチしていると。

『あの子はねえ~、まだお子様だから。恋愛ものより感動ものの方が好きですね。動物ものとか…イチコロですよ~?』

初デートの事を不覚にも知られ、色々白状させられて。
頼んでもいないのに、喜々として沢山の情報を与えてくれた部下。

――そんなお節介な協力者がいる事を、まだ知られたくはなかった。


続く


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Comment

楽しそう 

おはようございます。
夕鈴が楽しそうで嬉しくなる話ですね。
  • posted by 聖璃桜 
  • URL 
  • 2014.08/19 07:31分 
  • [Edit]
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管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2014.08/19 22:51分 
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Re: 楽しそう 

聖璃桜様

夕鈴が楽しんで笑ってくれたら、課長にとっては何よりの喜びではないでしょうか(^v^)
  • posted by 高月慧ネン(聖璃桜様へ) 
  • URL 
  • 2014.08/22 18:49分 
  • [Edit]
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Re: タイトルなし 

凜様

夕鈴もデート♪デート♪という感じでしょうか(^^♪
課長は夕鈴を喜ばす事に一杯一杯かな?
どちらも若葉マークの初デートですからね!ぷぷ(^◇^)
  • posted by 高月慧ネン(凜様へ) 
  • URL 
  • 2014.08/22 18:57分 
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よろしくお願いします。

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