兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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近所の評判

こんばんは、慧ネンです。

最近本当に好き放題書いているなと思う、今日この頃。(以前からずっとか…。)
早く更新停滞中の話の続きも書かなくてはいけないのに。
新作アップしている場合じゃないだろ~~っ!!

そろそろ自粛しようかな…(*_*;

そんなわけで(←どんな?)またしてもお題SSです。

お題は【子供がいてもラブラブな夫婦に10題】
お題提供サイト様:TOY 様


結構人気があるみたいで嬉しい(^^♪←反省してない。


***



近所の評判


市の中心部より少し離れた街の一角に建つ、洋館風のお屋敷。
数年間誰も住んでいなかったこの一軒家に、若い夫婦が越してきた。
すでにお腹が大きかった妻は、少し前無事に男の子を出産した。
親子三人の仲睦まじい姿はあちこちで目にされ、ちょっとした名物になっていた。


二人は元々億ションと呼ばれる高級マンションに住んでいた、夕鈴の妊娠が分かった頃、この一軒家に引っ越した。

広いマンションでは住んでいる住人と出会う事も稀で、隣に住んでいるのがどんな人なのか知らない人すらいた。
慣れないマンション住まいはどことなく窮屈で、夕鈴はもっとのびのびと出来る場所で子供を育てていきたいなと思うようになった。

二人は話し合って、ご近所さんと付き合いながら気兼ねなく子育て出来るような場所に引っ越す事に決めた。

何件かの物件を見て回り、新しい住処に決めたのは、広い庭付きの二階建ての一軒家。
家庭菜園が好きでよくベランダで土いじりをしていた夕鈴のために、裏庭には畑も作られた。
庭には大きな池があり、色とりどりな鯉が沢山泳いでいる。

生まれてからずっと借家で育った夕鈴は、広くなくても良いから庭付きの家に住むのが夢だった。そんな彼女の夢を夫である黎翔は叶えてくれたのだが、思い描いていたより大きな家に住む事になって、夕鈴は少し戸惑った。

だが、息子・翔(かける)が産まれて、黎翔と共に二人三脚で子育てするようになって、この家に来てよかったなあと思えるようになった。

慣れない育児に疲れた時には、畑弄りをしたり、夫が子守りを引き受けてくれた時には庭を見渡しながら寛いだり、これまた広過ぎるキッチンで、最新の調理器具を使用して大好きな料理作りを満喫したりして発散する。

お陰で楽しく子育てが出来るようになった。

日曜日は仕事が休みの黎翔と一緒に、近くの公園に親子三人で散歩に出かけるのが珀家の日課になっている。
これも自分が仕事で家を空けている時、一人で育児をしている妻が家に閉じ籠りがちになるのを心配した黎翔が提案した。

翔を座らせたベビーカーを押しながら、二人で談笑しながら公園に向かう。
公園はご近所さんとのコミュニケーションの場だ。

ママ友とは育児について相談したり、お互い愚痴を言い合ったり、年配の方からは漬物の漬け方を教わったり、逆に料理を教えたり頼まれ事をしたり。
以前マンションで暮らしていた時とは比べ物にならないくらい、人と話す機会が増えた。

この集落に住む人達はみな温かく、とても優しい。

夕鈴がママ友とおしゃべりに花を咲かせている間、黎翔は邪魔せずに翔を抱っこしてあやしながら散歩する。

「相変らず、旦那さん気配り上手ね~」
「カッコいいし、優しいし、羨ましいわあ…!」
「聞いてよ、うちの旦那なんか…」

息子を抱っこして歩く彼の姿はまるでモデルのように様になっていて、奥様方の憧れの的。
黎翔が褒められるたびに、とても嬉しいけれど少しだけ妬いていることは夕鈴だけの秘密だ。

買い物をして自宅に戻っていると、シルバーカーに座って談笑しているお年寄り達に出くわす。
黎翔と夕鈴を見ると、とっても嬉しそうに話し掛けてくる。

「ああ、夕鈴ちゃん。この前教えてもらった料理、とっても美味しかったわ!息子夫婦にも好評だったし孫達も大満足よ!」

都会に住む息子夫婦が孫達を連れて泊まりに来るので、若い人が好む料理を教えて欲しいと頼んできたおばあちゃん。
料理は出来るが所謂田舎料理が得意で、特に若い孫達にはあまり食べてもらえないらしい。
なので子供が好きそうな料理のレシピをいくつか教えてあげた。

「本当ですか!?良かったですね!」

皺を寄せて笑う笑顔が眩しい。

「そうだおばあちゃん。こないだ着けたお漬物、ちょっと失敗しちゃって…。また教えてくれますか?」

料理は得意だが、漬物は初挑戦だった夕鈴。
漬物作りの名人と呼ばれているご近所のおばあちゃんに、教えてもらってやってみたのだが。
特に糠漬けは難しく、思うような味にならない。

「良いよ、いつでもおいで。」

また伺いますと約束して、二人は彼女達と別れた。

遠ざかって行く後ろ姿を見ながら、ご近所に住むお年寄り達は楽しげに会話を弾ませる。

「ああ、夕鈴ちゃんの笑顔を見ると幸せな気持ちになる。」
「料理も上手だし、気配りも出来る良い子だ。独り身なら、うちの孫の嫁に欲しいくらいなのに…」
「旦那さんも無口だけど、頼み事しても嫌な顔一つせずにしてくれるしねえ」
「そうそう!…こないだ高い場所の電球が切れて困っていたら、『僕がしますよ』って交換してくれて!」
「見た目も良い男だし、ホント独身ならうちも孫娘の婿に欲しいくらいだわ。」
「私も後○十年若かったら…!!」

キャアキャアと、まるで若い頃に戻ったようにそう言いながら笑い合う。

「――それにしても。」

もうすぐ見えなくなる、二人の後姿。
自分達が去った後、そんな会話がされているとも知らず、夕鈴と黎翔は肩を寄せ合って歩いていく。


「相変らず、仲の良いご夫婦だねえ」


ちょっと洋館風の、広い一軒家に最近越してきた若夫婦。

二人の評判は、なかなか好評だ。





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Comment

優しい黎翔さん、良いです。 

真夜中に今晩は。
ブログや日記、よく拝見しております。ほのぼの幸せ家族のお話が読めて嬉しいです。
  • posted by 聖璃桜 
  • URL 
  • 2014.09/20 03:00分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: 優しい黎翔さん、良いです。 

聖璃桜様

こんばんは。いつもご訪問ありがとうございます☆
このお題SSの裏テーマは『バカップル夫婦』です。つまり子供がいてもカップルのように甘い関係。
どこでもイチャイチャしています♪
  • posted by 高月慧ネン(聖璃桜様へ) 
  • URL 
  • 2014.09/24 22:51分 
  • [Edit]
  • [Res]

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よろしくお願いします。

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