兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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風邪を引いた妻

ね、眠…(*_*;

せっかく書いたので、アップしてから寝ます。

こ、コメントのお返事はもう少しお待ち下さいm(__)m

60000hit、ありがとうございます!
沢山の方が訪れてくれてとても嬉しいです(^^♪

せっかくの記念なのに、自分で踏み抜くという有り得ない事を仕出かした慧ネンm(__)m
すみません…。

今回はお題SSです。
初デートの続きを待っている方、すみません。
またもう少しお時間頂くと思います。

お題は【子供がいてもラブラブな夫婦に10題】
お題提供サイト様:TOY 様


翔は三歳になりました。六か月の妹・凛(りん)がいます。
全て妄想ですので、現実の子育てとはかけ離れていたり、矛盾している事があると思います。
そう言うのを気にされない方だけご覧下さい(*_*;


***




風邪を引いた妻


仕事中に鳴る携帯電話。

「…はい、どうしたの?」

滅多に取らないのだが、それが愛する妻からの着信なら話は別だ。

「課長、会議中ですが…。」

呆れたような部下の声も、黎翔には届かない。

『…パパ。』
「?…翔か?どうした?」

聞こえてきた小さな声は、妻ではなく三歳になる息子。

『あのね、ママおっきしないの。凛も泣いてるの。』

朝から調子が悪そうだった妻。
「大丈夫です」と笑顔で送り出してくれたのだが、やっぱりダウンしてしまったようだ。

「パパがすぐに帰るから、それまでママと凛の事頼むな?」
『うん。』

不安で一杯だろうに、気丈にもしっかりとした返事を返した息子の声を聞いて通話を切る。

「――と言う訳で、後は頼む。」

席を立ち部下達に指示を飛ばすと、黎翔はあっという間に社を飛び出した。

「課長!」
「待って下さい、課長!!」

部下達の情けない声を背後に聞きながら。


午後の明るい光が入り込むリビングのソファの上で、夕鈴は赤い顔で眠っていた。
近くのベビーベッドでは、これまた顔を真っ赤にして泣き続ける娘・凛(六か月)。
そして泣きそうな表情で妹の顔を覗き込んでいる息子の姿が。

「よく頑張ったな。」

頭を撫でてやると、翔は黎翔の足にへばり付いて泣き出した。

何だろう…。
とても温かい物に包まれて、身体がゆらゆら揺れている。

額に感じた冷たさに重い瞼を上げると、職場にいるはずの夫が覗き込んでいた。

「黎翔さん…?」

「夕鈴、目が覚めた?…ママがおっきしないって、翔が教えてくれたんだよ。」
「翔が…?」

妹が生まれて、幼いながらに自分が出来る事を手伝ってくれたりするようになった息子。
小さな身体で懸命にお手伝いをする姿はいつ見ても微笑ましい。
後できちんと褒めてあげなくてはと、ぼんやりと思う。

「…かなり熱が高いね。今日は主婦もママもお休みして、ゆっりく休んで。」

朝起きた時喉が痛かったので風邪かな?と思ったが、熱はなさそうだったので大した事はないだろうと、心配する夫をいつものように送り出した。

昼ご飯を食べて片付けを終えた頃から寒気と頭痛が酷くなったので、ちょっとだけ…とリビングのソファに横になったのがいけなかった。
今はベッドにいるので、黎翔が寝室まで運んでくれたのだろう。

黎翔は休めと言うし、身体も正直しんどいが、まだ夕飯の準備もしていないし、洗濯物も取り込んでいない。
凛のおしめもそろそろ替えてあげないと…。

主婦は体調が少し悪いからと言って、おちおち休んでいられない。

身体を起こそうとすると、「ダ~メ!」と押えられた。

「夕鈴は頑張り過ぎ。翔も凛も僕が見るからこんな時くらいきちんと休む事!」

ビシッと強く言われたら、受け入れるしかない。
と言っても、本人が気付いていないだけで彼女の身体はもう限界で。
一度目を閉じると、すぐに眠りに引き込まれていく。

寝息を立て始めた妻を見て黎翔はホッと息を吐く。
育児に家事に疲れているのに、夫の相手もしなくてはいけないのだから細い身体にどれほど負担を掛けていただろう。
申し訳なさを感じながら、黎翔は夕鈴にきちんと布団を被せて寝室を出て行った。

翔が産まれた時から妻と二人三脚で育児をしてきたが、それは手伝いと言うレベルで黎翔一人で赤ん坊の面倒を見るのは初めてだ。

凛にミルクを飲ませ、おしめを交換する。
彼女がウトウトしている間に洗濯物を取り込み、お手伝いをしたがる翔と一緒に畳んでいく。
翔の畳み方はお世辞にも綺麗とは言えず、これは後で畳み直しかな?と苦笑い。

キッチンで夕食の準備をしていると、凛の泣き声が聞こえてくる。
慌てて火を止めて彼女の元に向かうと、「わーんっ!パパぁ~!!」とどこからともなく翔の泣き声も。

凛を抱っこしてあやしながら翔を探すと、母親の様子を見に二階に行っていて、階段を下りる途中で足を踏み外したのか、膝から血が出ている。

こちらも抱っこしてリビングに連れて行き、膝小僧を消毒して絆創膏を貼ってあげた。

ご飯を食べさせたり、お風呂に入れたりしながら、凛はもちろんだがちょこちょこと動き回る翔からも目が離せない。
めまぐるしく時間が進んでいき、職場での仕事疲れとはまた違う疲労感を感じる。

毎日小さなこの可愛らしい怪獣達の面倒を見ている妻は、本当に大変だと改めて思った。


夫に呼ばれて、夕鈴は目を開けた。
先程より大分マシになっていて、身体を起こす事が出来た。

「翔と凛は?」
「二人とももう寝てるよ。」

いつもは一緒に寝たがる翔も、うつったらいけないので今夜は一人寝だ。
随分寂しそうにしていたが、「翔が風邪を引いたら、ママが悲しむぞ?」と黎翔が上手い事言って諦めさせた。

夕鈴に粥を食べさせて(夕鈴は「自分で食べれます!」と抗議したが、黎翔が譲らなかった。)、汗で濡れた身体をお風呂に入れない代わりにタオルで拭いてあげた。(これまた恥ずかしがる夕鈴を無視して、黎翔がやった。)

凛を一人にするわけにはいかず、夕鈴は一人で寝て黎翔が凛と同じ部屋で寝るようにした。

「時々様子を見に来るけど、何かあったらすぐに呼んでね。」

枕元に携帯を置き、何かと遠慮する癖がある夕鈴に黎翔は念を押す。
本当は一緒に休みたいのだが、免疫力が低い凛に風邪が移ると大変な事になる。
でも夕鈴の事が心配で、せめて目の届く範囲にいられないかと思案していると。

「パパぁ、ママぁ…」

ずるずるとシーツを引き摺って、寝ていたはずの翔が起きてきた。
慣れない一人寝は、どうしても寂しかったらしい。

黎翔と夕鈴は、顔を見合わせて困ったように笑った。

リビングの隣にある和室の畳の上に敷いた布団に翔を、運び込んだベビーベッドに凛を寝かせる。
ソファをベッドにして寝かせた夕鈴の隣に、黎翔が潜り込む。

「…狭くないですか?」
「全然!大丈夫!」

夕鈴としては夫に風邪をうつしたくないので別々にしたいのだが、隣にいればすぐ異変に気付けるし、ここからなら子供達がいる和室も見えるよと、もっともな事を言われて丸め込まれてしまった。

そっと抱き締めてくれる黎翔の体温がとても心地良い。

子供達には悪いが、今だけは夫を一人締め出来るから。
こんな事を想うなんて、母親失格かもしれないけれど。
仕事が忙しい夫に迷惑を掛けて、妻失格かもしれないけれど。

ちょっとだけ、風邪を引いて良かったと思う夕鈴だった。





※慧ネンは世の中の主婦の皆様を心から尊敬しております。


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よろしくお願いします。

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