兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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可愛い部下は、○○上戸で甘え下手 前編

こんばんは、慧ネンです。
また更新停滞して、ほぼ二週間振りのアップです。

ちょうどTwitterで流れてきたツイートに萌えてしまい、せっかくなので溜まりに溜まったリクエストを消化出来ないかな?と頂いているリクエスト内容を確認したところ、設定その他諸々は慧ネンの好きにして良いよ!というのがありました♪(←ちょっと違う?)
ちょうど内容的にもピッタリだったので、上司と部下シリーズで書かせて頂きました~。

SNSの慧ネン宅で6000hitと踏まれました、白友あさ様からのリクエストです。頂いたのは去年の夏…。一年以上お待たせしてすみません(*_*;

しかも一話では終わらず…。続きは今書いている途中なので、書き上がり次第あさ様に先行配信してこちらにアップします。
注意事項
二人はもう付き合っています。
名もないオリキャラが何人か出ます。


リクエストと、萌えたツイートの内容については、後編の最後に明記しますね(^◇^)

では、どうぞ!


***



可愛い部下は、○○上戸で甘え下手 前編


『もしもし、夕鈴~?』

週半ばの水曜日、夕鈴は高校時代仲の良かった友達から電話をもらった。

『今週の土曜日に、皆で会う事になってさ。急で悪いんだけど、夕鈴の都合が付くなら会いたいなと思って。』

高校卒業後、進学・就職と道が分かれ互いに忙しく、ここ数年は疎遠になってしまい年賀状を送り合うくらいしか交流が無かった仲間達。
こうやって皆に会える機会なんてそうそう無い。

思わず行くと返事をしたものの、通話を終えた後で夕鈴は恋人とのデートの約束を思い出した。
恋人であり、直属の上司でもある課長になかなか言う事も出来ず、また友達に断る事も出来ずに金曜日になった。

職場では頼りになるけれど意地悪な上司だが、プライベートでは恋人の黎翔のマンション、の寝室。
ダブルベッドの上で、背後から彼に抱き締められながら、夕鈴は抱かれた後の甘い余韻に浸っていた。
黎翔に抱かれるのは嬉しい。けれど、情熱的な彼の行為は、夕鈴を疲労困憊にしてしまう。

首筋に掛かる彼の吐息が擽ったくて肩を竦めながら、夕鈴は必死に荒い息を整えようとしていた。
その間にも一度では満足出来ない黎翔の手が、胸や内股をなぞっていく。

「れ、黎翔っ…待って…!」

待ってと懇願しても彼が待ってくれた事など無いのだが、夕鈴は必死に彼の腕を押え話を聞いてもらおうと頑張る。
攻防の末ようやく折れた黎翔に、明日予定が入ってデートが出来ない事を告げると。

「…分かった。」

離れた彼の熱、逸らされた視線。
呆れたように吐かれた溜息。

――彼の機嫌と共に、部屋の温度も急激に下がった気がした。

料理が美味しくて安いと評判の、最近駅前に出来た居酒屋。
集まったのは高校時代特に仲の良かった男女20名。
夕鈴は大親友である明玉と共に参加した。

笑い声が弾ける室内で、夕鈴も友達と近況や仕事の愚痴を言い合いながら笑っていた。
料理も美味しくて、お酒の種類も豊富で、夕鈴のようにあまり酒に強くない人でも飲みやすいカクテルやサワーも沢山ある。
「何これ!?薄っ!」
「ジュースじゃん!」

酒豪達には大変不評だが、夕鈴は大変満足していた。

飲みやすいとついつい飲んでしまう。
薄くても量が多ければ、飲み過ぎると酔いが回る。

久し振りに会う友達と、笑い合うのは楽しい。
社会人になって新しく出来た友達や、同じ職場に勤める同僚とはまた違う楽しさがある。
でも、心にぽっかりと空いた小さな穴――。
その穴が、ジワリジワリと広がっていく。

酒の席ではどうしても色恋沙汰の話で盛り上がる。
夕鈴に彼氏が出来たと明玉が洩らすと、あっという間に囲まれて質問攻めになってしまった。

「どんな人?」 「同じ職場の上司。」
「優しい?」 「うん。時々意地悪な時もあるけど。」
「そっかあ…奥手の夕鈴についに彼が出来たかあ…。」

少し遠い目をして呟く同級生の声を聞きながら、夕鈴は思わず「でも…。」と呟く。

もう何杯目か分からないグラスをギュッと握り締め、夕鈴は昨夜の事を思い出していた。


「…飲み会?」

背後から聞こえる黎翔の声は低くて、夕鈴は思わずビクッと震えた。

「は、はい。高校の時の同級生達で、集まろうという事になって…」
「それ、男も来るのか?」
「は?」
「だから、男も来るのかと聞いているんだ。」
「何人かは参加するって聞いてますけど…。」
「…お前は、私と付き合っているのに、他の男と一緒に飲みに行くというのか?」
「はあっ…!?」

不機嫌な声でそう言った黎翔に驚いて、夕鈴は身体を反転させて彼の方を向いた。

「…男って、高校の時の同級生ですよ!?」
「そんな事は分かっている。だがそれでも嫌なものは嫌だ。」
「他に女の子もいるって言ってるじゃないですか!」
「じゃあ、お前はどうなんだ?私が部下達と一緒にキャバクラに行ったらどう思う?」
「そ、それとこれとじゃ意味が違います!」
「同じ事だろ?…どちらにしろ、私の知らない男共と一緒に飲みに行くというんだから。」

冷たい瞳で見つめてくる黎翔を見て、夕鈴はぷうっと頬を膨らませる。

もし黎翔が、たとえ仕事でも自分とは違う女性と食事に行ったりしたら悲しいし嫌だ。
けれど本当に久しぶりに会う友達。
今回を逃せば、次はいつ会えるか分からない。

悩んでいると、溜息と共に「…分かった。」と彼が呟いた。

「れい…」
「行きたいなら行って来いよ。」

投げやりに黎翔はそう言って、夕鈴から離れベッドを降りて行く。

「あ…。」

逸らされた視線は合う事はなく。
『待って』と言えずに、呆然と見送った部屋を出て行く彼の背中。

ボロッと、夕鈴の目から大粒の涙が溢れ、周囲にいた者達はギョッと目を見開く。

「おいおい、どうした!?」
「どうしたの~!?」

泣き出した夕鈴を囲み、どうしたどうしたと心配そうに声を掛けてくる。

「夕鈴!気持ち悪いの!?」

離れた場所で別の友達と話していた明玉が、夕鈴の様子がおかしい事に気付き飛んでくる。
顔を覗き込むと、具合が悪そうな顔色ではなく、首を傾げながら夕鈴が握り締めているグラスを見ると一見ウーロン茶かと思ったが梅酒っぽい。

甘いサワーなどを結構飲んでいたので、酔ったのかもしれない。
そのうち、ヒックヒックと子供のような泣き声が夕鈴から漏れ始めた。

「この子、泣き上戸だったのね…。」

まだ未成年だった時、間違えて飲んだビールで目を回してしまってから、職場での飲み会は自分達の上司であり彼女の恋人の珀課長があまり飲ませないようにしていたので、明玉も夕鈴がここまで酔うのを見るのは初めてだった。

「恋人と喧嘩したの?」
「そんな男やめて、俺と付き合わない?」

肩をポンポンと叩き宥めるように声を掛けている男共を見て、明玉は止めた方が良いよと思う。
高校生時、家の事やバイトに明け暮れていた夕鈴は知らなかったが、誰に対しても優しくて真面目で、裏表のない彼女は男女問わず結構人気が高かった。

もろにアプローチしてくる男もいたのだが、鈍い夕鈴は全く気付かず、「付き合ってほしい」と言われて、「ごめんなさい、私忙しいから。」と『付き合う』の意味をはき違えていた。

くすんくすんと鼻を鳴らしている彼女は、優しい言葉を掛けてくる同級生の男共の下心なんて全く気付いていないに違いない。

「…何、課長と喧嘩したの?」

恋人と何かあったのだろうと思い聞くが、フルフルと首を振る夕鈴。

喧嘩、ではないと言う事は。

「今夜の事で、何か言われたの?」

しばらく無言だった夕鈴だったが。

「わ、私が鈍くてっ、彼の気持ちを分かってあげれなかったから、…きっと呆れられたっ…。」

――思い出すのは、まるで夕鈴を拒絶するような彼の背中。

悲しみが溢れて、夕鈴はテーブルに突っ伏してわんわん泣き始めた。


続く

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Comment

No title 

その節は厚かましくもリクエストさせて頂きまして、ありがとうございましたっ。

こんなに萌が詰まったお話になるとは。
嬉しい限りです。

うわーい!!
  • posted by あさ 
  • URL 
  • 2014.11/12 13:50分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: No title 

あさ様

こちらこそ素敵なリク頂けて嬉しいです。
そしてお届けが遅くてすみません(*_*;
前後編では終わりませんでした。すみませんm(__)m
リク内容から激しく掛け離れてないか不安ですが、好き勝手書いています。はい。
完結目指して頑張ります~(^v^)
  • posted by 高月慧ネン(あさ様へ) 
  • URL 
  • 2014.11/17 19:53分 
  • [Edit]
  • [Res]

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