兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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可愛い部下は、○○上戸で甘え下手 後編

こんばんは、慧ネンです。
リクエスト小説、ようやく後編が書き上がりました。
リク主・あさ様にはすでに先行配信しましたので、こちらでもアップします。

リクエスト内容に添えているかどうかはともかく(←おい)、ひっじょうに楽しく書かせて頂きました♪
あさ様、本当にありがとうございます(^◇^)

前後編で終わらなかった時には焦りましたが、何とか書きたかった事を後編に詰め込みました。
長くなり過ぎて途中で前中後編から、1話2話…に変えようかなと思ったのはナイショですm(__)m

注意事項
二人は付き合っています。
鍵は付いてないですが、
少しだけ大人表現があります。

どんな内容でも許せる方のみ、お進み下さい。


***




可愛い部下は、○○上戸で甘え下手 後編

マンションの地下駐車場に車を停めると、黎翔は隣に座る夕鈴の様子を窺う。
帰ってくる間、彼女はずっと俯いたままで一言も喋らなかった。

「おい、着いたぞ?」

てっきり眠っているかと思いきや、夕鈴は声を掛けるとピクリと身体を揺らした。だが顔を上げる事もなく、動こうともしない。

「…どうした?気持ち悪いのか?」

飲み過ぎたようだし、車に酔ったのかと思ったがそうでもないらしい。
何を聞いても夕鈴は首を横に振るだけだ。
思わず彼女の肩を掴み顔を覗き込もうとすると、聞こえたのは小さな嗚咽。

「どうしたんだ…?」

本当にどうしたというのか。
首を振られるだけでは分からない。

夕鈴の様子に困惑して無言になった黎翔の態度に、夕鈴はますます身体を固くしてヒックヒックとしゃくり始めた。

「だ、だって…黎翔…怒ってるっ…。」
「…夕鈴。」
「わ、私が…バカだから…黎翔の気持ちっ…分からなかったからっ…!」

身体を震わせながら泣く夕鈴を見て、黎翔はフウッと溜息を吐く。

「…怒ってないよ。」
「…嘘。」
「怒ってはいない。本当だ。」

――怒ってはいない。
他の男と飲みに行くと言われて、いじけていただけ。
カッコ悪くて、こんな事言えないけれど。

言葉の代わりにクシャリと、彼女の頭を撫でてやる。

「…じゃあ、ギュッとして?」

やっと顔を上げた夕鈴が、目を真っ赤にしたまま、そう言って首をこてんと傾げる。
その表情があまりにも可愛くて、色っぽくて、黎翔はうっと詰まる。

伸びてきた腕にまたしがみ付かれそうになって、黎翔は少し慌てる。今抱き着かれたら、このまま車の中で抱いてしまうそうだ。
周辺に人影はないが、何時誰かが来るかもしれない場所で夕鈴を抱きたくない。
彼女の肢体を、誰にも見られたくない。

「…部屋に戻ってからだ。」

そう言って離れようとすると、夕鈴の瞳から涙がボロボロと溢れ始めた。

「や、やっぱり怒ってる~~っ!!」

バタバタ暴れながら、わんわん泣く夕鈴。
これが他の女なら鬱陶しいと見向きもしないとこだが、どうして彼女だとこんなに可愛いと思ってしまうのだろう。

(――末期だな。)

これほど彼女に溺れる自分を、重症だと苦笑いする。

車を降りて助手席側に回ると、扉を開けてきょとんと目を見開く夕鈴の前で背中を向けてしゃがみ込む。

「…ほら。」

本来、甘やかすのは得意ではないけれど。
このくらいなら、彼女のためにやろうと思える。

パアッと顔を綻ばせてしがみ付いて来た夕鈴を、おんぶして部屋まで運ぶ。

顔を見なければ大丈夫かと思ったのだが、背中に感じる温もりや、柔らかい2つの膨らみ、首筋に掛かる彼女の吐息が気になって仕方が無い。

けれど相手は酔っ払い。
非常に勿体無いが、早く寝かし付けるに限る。

理性を総動員して寝室に向かい、夕鈴をベッドに下ろそうとするが、ギュッとしがみ付いて離れない。ユーカリの木にしがみ付くコアラのように、黎翔の首に腕を、腰に脚を巻き付けて必死にしがみ付いている。

「…おい、早く離れろ。」
「いや~っ!」
「馬鹿っ、暴れるな…!」

背中に引っ付いたままジタバタするので、黎翔は首を絞められるのではないかと気が気でない。
何とか離そうとする黎翔と、離れまいと必死にしがみ付く夕鈴はしばらく攻防していたが、
「…うわっ!?」
相手は女性故、本気は出せなかった(くっつかれているのもまんざらでもなかった)黎翔の身体が反転し、夕鈴に押し倒される形でベッドに沈み込んだ。

「お前なあ…。」

唐突な行動に呆れて前髪を掻き上げていると、彼女の顔が思った以上に近くにあるのに気付く。
それがどんどん近付いてくるのを、黎翔は目を逸らさずに待つ。

重なった唇はすぐに離れて、夕鈴はとろんとした表情で黎翔を見つめた後、また合わせてくる。
逃げれないように彼女の後頭部を抑え付け、舌を差し入れ歯列を割り、咥内を余すところなく蹂躙する。

「んっ…」と甘い声を洩らした夕鈴は、普段の彼女にはない積極さで、黎翔のネクタイを外し、ボタンに指を掛けてくる。
いつになく主導権を握られて、おいおい…と内心焦っていた黎翔は、別れ際の明玉の言葉を思い出した。

『――泣き上戸の人って、欲求不満で寂しがり屋みたいですよ~?』

思わず固まってしまった黎翔に、彼女はニマ~と笑って背を向け店に戻って行った。

寂しがり屋はそうかもしれないが、欲求不満なんて夕鈴に一番似つかわしくない言葉だと思っていたのに。
頬を染めて黎翔の肌蹴た胸元に顔を埋める彼女は、酷く妖艶で欲望を掻き立てる。

普段は大人しくてどちらかというと清楚な感じの夕鈴だが、酔うとここまで変貌する(変わる)のか。
やっぱり自分の目が届かない場所では、飲ませない方が良いなと思う。

擦れ合う下股が熱を持ち、彼女を愛せるという期待感に気分が高揚してくる。
――と、先程まで胸元にちゅうちゅう吸い付いていた彼女の動きが止まり、少しだけ身体に重みが掛かった。

「…夕鈴?」

訝しんで声を掛けると、聞こえてきたのはスウスウと言う寝息。

「嘘だろ…。」

この状態で寝るなんて、酷過ぎるんじゃないか?
この昂ぶった気持ちを、どうしろって?

情けなくもそう思ったが、スリスリと頬を擦り寄せてくる夕鈴の寝顔は可愛くて、起こすのも可哀相だ。
暫くその寝顔を見つめていたが、諦めて溜息を吐く。

「…明日の朝、覚えてろよ。」

先程の妖艶さを全く感じさせないあどけない表情に、黎翔は困ったように笑う。
露わになっている額をピンッと弾くと、掛け布団を二人の身体の上に掛け、目を閉じた。

翌朝、小鳥の囀りを聞きながら目を覚ました夕鈴は、自分が少し硬いけれどとても温かい物の上で寝ている事に気付く。

「…起きたのか?」

寝起きでしばらくぽやんとしていたが、掛けられた低い声に一気に覚醒した。

「れっ…黎翔…!?」

彼の上に寝ていた事に気付き、夕鈴は慌てて身体を起こし離れようとするが、黎翔に腕を掴まれてまた逆戻りしてしまった。

「…おはよう。」
「お、おはよう…ございます…。」
「頭痛くはないか?気持ち悪いとかは?」
「いえ、大丈夫です。」

彼の胸にピッタリと頬をつけて、なぜこんな状況になっているのかを考える。

昨夜は久し振りに会う同級生達と飲みに行って、ちょっと飲み過ぎて、そう言えば前の日に喧嘩した彼が迎えに来たような?
ううん、あれは夢。だって黎翔は、怒って、背中を向けて去って行った。
だから夢の中で迎えに来てくれた黎翔に、ちょっとだけ甘えてみた。
もっと沢山キスもしたいし、抱いて欲しいし、傍にいたい。
出来るなら、ずっとくっついていたい。

普段は素直になれなくて、甘える事が出来ないけど。
傍にいてくれないと寂しいなんて、そんな事言えないけど。
夢の中でなら、言っても良いかなって。
彼の反応や体温が、夢にしてはリアルだなとは思ったけれど。

え?あれって、黎翔に会いたいと思った、私の都合の良い夢…よね…?

困惑したまま彼を見ると、ニヤリと笑われた。宝石のような紅い瞳は、朝には似つかわしくないほどギラギラと欲望の炎を滾らせている。

下股に感じる硬くて熱いモノが、何なのか知りたくないのに分かってしまう。

冷や汗をダラダラ流しながらどうしようかと悩んでいると。

「…今日が休みで良かったな。お陰でお預けだった昨夜の分も思い切りヤレる。」

喜々として服に手を掛けてきた黎翔に、身包み剥がされてしまった。

「待ってっ…キャ~~っ!!」

朝の光が差し込む寝室に響いた夕鈴の声は、しばらくすると甘い喘ぎに変わり、それは夕刻まで続いた、とか。


END


リクエスト内容【設定など諸々の事は、慧ネンさまのお好きなようにお願いしたいのですが。 「夕鈴が甘えるお話し」が読みたいです。 鍵付きでも構いませんっ。】(一部抜粋)

ごめんなさい、鍵付きは無理でした(*_*;

そして萌えたツイートの内容は、『★酔い方でみる心理学』というものでして、その真偽はともかく、『泣き上戸→欲求不満で寂しがり屋』という心理に非常に萌えてですね。
これをネタに何か書けないかなと考えていたら、あさ様のリク内容を確認して、これで行こう!と言う事になったのです(^^♪

あさ様、素敵なリクエストをありがとうございました♪



↓は、あさ様が中編に寄せて下さったコメントから妄想したものです。


おまけ


季節は廻り、冬間近。

社員達が帰った人気のない営業一課のデスクで、課長である珀黎翔はそれぞれの社員の成績などが記入されたデータを見ていた。
分厚い紙の資料が、すごいスピードで捲られていく。

もうすぐ、社員達の心が躍る冬のボーナスが支給される。
その査定を、黎翔は行っているのだ。

個々の成績は皆非常に良く、良し悪しを付けれるものではない。
けれど、皆が全く同じ評価ではいけないし、様々な面を見てその人となりも評価しなくてはいけない。
私情は決して挟んではいけない。

部下の一人で恋人である汀夕鈴にも。

私情は決して挟んではいけない。

何かと迷惑を掛けたり、世話を掛けている夕鈴の親友明玉にも。

『――泣き上戸の人って、欲求不満で寂しがり屋みたいですよ~?』

それは何時かの出来事。

私情は…

決して…

(あの時の夕鈴は可愛くて色っぽかったな…。)

あの日の夜と、翌日の事を思い出し、黎翔は一人頬を染める。

そして彼が持つペンは、ちょっとだけ明玉の査定に色を付けた。

END

今度こそ終わりです~☆

お疲れ様でした(^^♪

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Comment

 

明玉…ボーナスに色がつきましたか(笑)夕鈴にはやっぱりつかないんですね?そこは心を鬼にして←
こんな素敵なお話を誘い出してくれた心理テストさんありがとう<(_ _)>
  • posted by かんちゃん 
  • URL 
  • 2014.11/27 08:15分 
  • [Edit]
  • [Res]

御礼申し上げます 

こちらにお伺いするのが遅くなりまして申し訳ありませんでした。

この度はアバウトにも程があるリクエストを萌え満載な作品に昇華して頂き、御礼の申し上げようもございません。
しかも可愛らしいおまけつきだなんて!
どうしよう、嬉しい。

評価を記入する手を一瞬止めて頬を染める課長。
ばばっと蘇る夜と朝と昼と夕方の記憶。
きっと可愛らしい鳴き声付で回想したに違いなく。
・・・よく我慢できたな課長っ!←やめろ

脳が煮えている人間なのでおかしなコメントでごめんなさい。
慧ネンさまのお話、大好きです。
ずっと前からストーカーしてました。
って、今言うな(笑)
ほんとに嬉しかったです。
ありがとうございました。



  • posted by あさ 
  • URL 
  • 2014.11/29 16:19分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: タイトルなし 

かんちゃん様

夕鈴にはねえ、稼いでいる課長が美味しい食べ物や、高価な物を実費でプレゼントしますよ!
本当に心理テスト侮れず…。ネタってあちこちに転がっていて怖いです(←誘惑が)
二人が付き合い始めて初めてもらうボーナスで(夏のボーナスになるか。)、毎回貯金ばかりしていた夕鈴が課長に何かプレゼントするお話も萌えますね!
かんちゃんさん、書いて下さい(^◇^)
  • posted by 高月慧ネン(かんちゃん様へ) 
  • URL 
  • 2014.11/30 00:30分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: 御礼申し上げます 

あさ様

何度も言いますが、こちらこそ素敵なリクエストをありがとうございました。
コメントで新たにネタを頂き、少しだけおまけを付けさせて頂きました。喜んで頂けて本当に嬉しいです。

夕鈴と付き合い始めて、課長はいつでも彼女の事を思い出しては内心ニヤニヤしているのでしょうね。浩大とかにからかわれてたらウケる!
「何思い出してニヤニヤしてるんだよ、このスケベヤロウ!」←とか(笑)

慧ネンもあさ様のブログにいつもお邪魔させて頂いてます。コメントも残さず、荒らしまくってすみません(*_*;
慧ネンもストーカーしてます。
ここで言うのもなんですが、プチで出される本を楽しみにしてますからね~♪
  • posted by 高月慧ネン(あさ様へ) 
  • URL 
  • 2014.11/30 00:36分 
  • [Edit]
  • [Res]

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原作沿いや現代パラレル、色々ありますので、お好きなお話をお読み下さい。
よろしくお願いします。

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