兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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My Sweet☆Home~求める存在(もの)~ 2

こんにちは。慧ネンです!

My Sweet☆Home~求める存在(もの)~ 1」に、沢山の拍手とコメントをありがとうございます(^v^)
とっても嬉しいけれど、稚拙なSSをこんなに評価してもらって良いのかな…とビクビクm(__)m
子育ての大変さも苦労も何も知らないヤツが、こんな話を書いてすみません…(*_*;
何か言われやしないかと、ドキドキしながら書いています。
全て妄想の塊ですので、矛盾などスルーして頂ければと思います。

二話目はちょっとだけ大人表現があります。
鍵は付けてませんが、そう言う言葉が出て来ますので苦手な方は閲覧をお控え下さい。



***


My Sweet☆Home~求める存在(もの)~ 2


「♪鶏肉と~、タマネギと~マカロニ入れて~♪」
「「♪入れて~」」
「「「♪混ぜ混ぜ~♪」」」

リビングで本を読んでいると、キッチンから妙な歌が聞こえてくる。
なんとなくテレビのCMで流れている歌に似てるが、気のせいかもしれない。

夕鈴はマンションに帰り着くと、早速夕飯の準備に取り掛かった。
手伝いがしたいのか自分の周りをちょろちょろしている聖蘭と清良を怒る事もなく、グラタンの素の箱を開けさせたり、材料を一緒に混ぜたり、小さな子供でも危険が無い事をさせていた。

次第に良い匂いが部屋中に漂ってきて、こんなのも悪くないな…と思いながら黎翔は苦笑いする。

聖蘭と清良が求める存在(もの)が『母親』だとしたら、自分は一体、何を彼女に求めているのだろう。


黎翔から聞いていた聖蘭の様子は、確かに出来ていた事が出来なかったり、妙に甘えて来たり、我儘を言ったりと、今までの彼女を知っていると異変に感じてしまうかもしれない。
でもどれも可愛らしいもので、夕鈴は出来る限り彼女が望むようにしてあげた。
その一方で、どうしてもダメな事は頭ごなしに拒否するのではなく、「今は無理だけど、後で良かったら出来るよ?」と妥協案を提示して様子を見た。

すると数日後には治まり、今まで通り弟の面倒をきちんと見るしっかり者のお姉ちゃんに戻ったが、夕鈴は時々、清良が寝た後など、彼女の好きな本を読んであげたり、一緒にお絵描きしたりと聖蘭一人を甘やかす時間を作るようにしている。

そんな中、黎翔と夕鈴の関係も少し変わってしまった。

「…帰るのか?」

眠っていると思っていた彼に声を掛けられて、ベッドから降りようとしていた夕鈴はビクッと身体を震わせた。
バスローブで頼りなげに胸を隠し恐る恐る振り返ると、ベッドに横になったまま黎翔は夕鈴を見ていた。シーツに隠されているが、彼も夕鈴と同じく全裸だ。

聖蘭の様子が落ち着いた頃、黎翔が珍しく早く帰宅した日があった。
二人を寝かし付けて、さて帰ろうと玄関に向かおうとした夕鈴を、彼は背後から抱きすくめた。

初めてこの家に着た頃、無理矢理抱かれた事のある夕鈴は恐怖と緊張で身を竦ませたが、黎翔はただ無言で抱き締めてくるだけ。

まるで項垂れるように夕鈴の項の辺りに顔を押し付けてくる彼に、仕事で嫌な事があったのかな?疲れているのかな?と不安になった。

いつもは俺様な雰囲気を持つ彼の意外な姿に内心驚いたものの、清良に似た顔で甘えられると滅法弱い。
「傍にいて欲しい。」と弱々しい声で囁かれ、そのまま寝室に連れて行かれて、二度目を許してしまった。

けれど。
気を失った夕鈴が目を覚ました時、困ったような表情で黎翔は「悪い」と謝った。「この分は別に金を払う。」と言われて、そうなんだ、これはお金をもらう身体だけの関係なんだとショックを受けた。

何故ショックを受けたのか。初めはムカつく大嫌いな奴だったのに、子供達のために変わろうとしている彼に少しずつ惹かれていたのかもしれない。

・必ず避妊はする
・唇にはキスをしない
・平日は最後までしない

そんな条件付きで、変な方向に捻じ曲がった二人の身体だけの関係は今でも続いている。

時刻はもうすぐ22時。
明日は土曜日なので黎翔としては泊まっていけば良いと思ったが、彼女は決して泊まろうとはせず、毎日必ず家に帰ってしまう。

送ると言ってもいつも断られて、彼としては少しショックだった。

黎翔は夕鈴が自分に向ける感情を誤解していた。
彼女にとって自分は、『無理矢理身体を奪うような酷い男』と認識されている。そう思っていたから、耐え切れなくなって夕鈴を抱いてしまった時、また嫌われるような事をしてしまったと思った。

気を失ってぐったりしている夕鈴を見て気が動転した黎翔は、目を覚ました彼女に、『金を払う』と一番言ってはいけなかった事を言ってしまった。
その言葉が、『身体だけの関係』だと夕鈴に勘違いさせてしまう。

「…シャワー、お借りしますね。」

ふら付きそうになるのを何とか耐え、夕鈴はバスローブを羽織るとベッドを降りる。
部屋を出て行く後ろ姿を、黎翔が切ない表情で見つめていた事に夕鈴は気付かなかった。


同じ職場で働く腐れ縁の親友に、よう、と声を掛けられた。

「数日前は元気だったのに、また落ち込んでるじゃん。」

小児科医の彼には聖蘭の件では世話になったが、ツッコまれたくない内容もある。

「うるさいぞ、浩大。」

聞くなとばかりに顔を背けると、彼は面白そうに笑う。

「あんたにそんな顔をさせる『夕鈴ちゃん』に、俺も会ってみたいなあ~。」

馴れ馴れしく名前呼びする浩大をギロッと睨むと、「おっかね。」と大して怖がっても無い癖に肩を竦める。

ニヤニヤ笑われると腹が立つ。
でも、誰かに話を聞いてもらいたいのも事実だった。

昼休みに中庭のベンチに座り、隣に座る黎翔がポツリポツリと話す内容に、浩大は絶句していた。

自分の子供にも関心が無かったヤツが、珍しく娘の様子がおかしいと相談を持ち掛けてきた。
話を聞いているうちに、見え隠れする女性の存在に気付く。
自分の娘と息子が、母のように慕う女性がどうやら気になるらしい。

良い方向に進んだのか、数日後には彼の機嫌も良くなり、離婚してそろそろ一年。ようやく次の春がやって来たかなと思っていたのだが…。

何がどうして、そういう事になってしまったのか。

聖蘭の様子が治まった頃、つまり黎翔が夕鈴を抱いた日。
彼は院長室に呼び出され、親から見合いを薦められた。元妻と別れて一年以上たっても独り身でいる息子に、院長は業を煮やしたらしい。

清良はあまり丈夫ではなく、跡取り候補が彼一人では不安になったのだろう。

院長はまだ夕鈴の存在を知らない。
彼女以外の女と結婚すれば、夕鈴はもうここに来る必要はなくなる。

もう彼女に会えなくなる。

黎翔の心の奥に芽生えていた、本人すら気付いていない夕鈴に対する淡い想いが溢れ出し、彼は彼女を抱いてしまった。

そして呆れる事に、情事が終わった後、彼女に「金を払う」と言った言うのだ。

(おいおいおい…。)

頭が痛くなって、浩大は蟀谷を抑える。
何か?自分から身体だけの関係だって言っちまったのか?

コトが済めばすぐに帰るし、泊まっていかないし、子供達には向ける笑顔も俺には向けてくれない…とぼやく黎翔に、そりゃそうだろと内心ツッコむ。

身体だけの関係、と思っているのなら、彼女が泊まっていく事はないだろう。

その誤解を招いたのが自分の言動だと言う事に全く気付いていない腐れ縁の同僚をどうしてやろうかと、考えあぐねる浩大だった。


続く

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  • 2015.02/18 16:13分 
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  • 2015.02/18 17:58分 
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┃q・ω・∪ 気になってた昼ドラの続きがw←


…あーぁー( ̄∇ ̄;
黎翔パパは言ってはいけない言葉を夕鈴に言ってしまっていたのね。
前妻とはお見合い結婚で恋愛してなかったからなのか…そっちの方向に疎いのかしら?

うーん…。
夕鈴とくっつくのは前途多難か!?
続きを楽しみに待ってます♡∪//ノωノ∪←

  • posted by 桃月 
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  • 2015.02/18 19:25分 
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  • 2015.02/19 01:20分 
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  • 2015.02/19 11:32分 
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あらあら。そういう関係になってたのはびっくりですが、パパったら…
これじゃ思いが通じ合うのはまだまだ先かなぁ。
このままじゃ夕鈴かわいそう。早くなんとか誤解が解けるように祈ってます。
  • posted by まるねこ 
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  • 2015.02/19 18:59分 
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Re: No title 

ますたぬ様

いつもコメントありがとうございます~♥
慧ネンもダメダメ黎翔さん書くの楽しいです~(^^♪
お互い病んでるのよね、きっと☆
黎翔さんから行動を起こすと、あらぬ方向に行きそうなので、ここは子供達や浩大に頑張ってもらいましょう!
  • posted by 高月慧ネン(ますたぬ様へ) 
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  • 2015.02/25 19:09分 
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Re: No title 

ぬこぬこ様

え?え?
清い関係、なんて慧ネン言いましたっけ!?
全く覚えが無い…(汗)
あ、でも。内容はアレですが、あんまり生々しい描写はないと思いますよ。
傍から見れば、鈍感カップルのピュアな関係→でも中身はeroero。

パパ自覚するのか?
う~ん…想像出来ない。
そんな日は来ないかもしれない。
って事で、優しく甘い夜は来ないよ!(激しいのもww)
  • posted by 高月慧ネン(ぬこぬこ様へ) 
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  • 2015.02/25 19:19分 
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Re: タイトルなし 

桃月様

昼ドラ…。もうスイートホームシリーズじゃなくて、昼ドラ劇場で良いですかね?
あ~それはありますね。
若い頃(学生時代)はそれなりに遊んでて、社会に出てからすぐに政略結婚で恋愛経験が無いから、疎いんでしょうね。

夕鈴とくっつく日が来るのだろうか…。
いや、子供達の協力があるから、いつの日かきっとその日が来ると思います!
続き頑張ります!
  • posted by 高月慧ネン(桃月様へ) 
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  • 2015.02/25 19:26分 
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Re: タイトルなし 

ノエル様

コメントありがとうございます(^^♪

『> sweethomeは、夕鈴が生んだコじゃない子供なんて・・・ 』
とのコメント読んで、配慮が足らなかったと猛反省しています。
黎夕しかない当ブログを見に来てくれる方は、もちろん黎夕が好きなわけだし、黎翔さんが夕鈴以外の女性と関係を持って子供までいる…なんて、読んで嫌な気持ちになる事もあるわけで。
毎回注意書きを入れているわけじゃないので、早めに人物紹介と設定集を書かなくては…!と思い至りました(←遅っ…!)

本当にすみません。でもこのシリーズを気に入って頂けて嬉しいです(^v^)
続きも頑張って書きますね~☆

※ちなみに慧ネンも夕鈴じゃない女が生んだ黎翔さんの子供なんてヤだな、と思っていましたが、聖蘭と清良は別なのです。
書き始めたらすごく愛着が湧いて、二人が可愛くて可愛くて仕方が無いのです♥(親ばか?)

  • posted by 高月慧ネン(ノエル様へ) 
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  • 2015.02/25 19:38分 
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Re: タイトルなし 

ニコ様

コメントありがとうございます(^^♪

当シリーズを気に入って頂けて嬉しいです~♥
お、初めて小児科医浩大に喰い付いて下さった方が♪
狼陛下男性キャラの白衣姿って萌えると思うんですよ~。
そしてまだ書いてないけれど、黎翔パパは○○医です。

ホント黎翔パパはダメダメですよね~。
自分の言葉で夕鈴を誤解させて、どんどん溝を作ってしまってどうするんだか。
そんな日が…】いつか来ると良いね、パパ!

※ニコ様がご心配されている夕鈴の件は、いずれ明らかにします~。書きたいんですけどなにぶん経験が無いので良く分からなくて…。(時期とか)ここだけの話、敢えて言うならご心配された通りになります(汗)
  • posted by 高月慧ネン(ニコ様へ) 
  • URL 
  • 2015.02/25 19:48分 
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  •  
  • 2015.02/25 19:51分 
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Re: タイトルなし 

まるねこ様

パパったら…(*_*;
想い合っているはずなのに、両想いになるのはずうっと先ですよ~。
このシリーズが終わる頃だったらヤだな…m(__)m
きっと子供達が二人の仲を取り持ってくれますよ…!
  • posted by 高月慧ネン(まるねこ様へ) 
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  • 2015.02/25 20:33分 
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Re: 先週こうだいも出てきましたね(≧∇≦) 

お名前無し様

いつもご訪問ありがとうございます(^◇^)
…ぎくうっ(*_*;
今日更新しようとしている事がバレテル。
気が付けば一週間ごとの更新になってしまいました。
この後更新します☆
  • posted by 高月慧ネン(お名前無し様へ) 
  • URL 
  • 2015.02/25 20:41分 
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