兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

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♪みんなで囲むは、??鍋?

寒い冬の晩ご飯は、鍋で決まり…!

と言うわけで、鍋ネタです。




♪みんなで囲むは、??鍋?


『今夜は冷えるので、晩ご飯は〇〇鍋です。』

恋人の夕鈴から届いていたメールを見て、黎翔はふわっと表情を和らげる。

今日はバンドとしての活動はなく、黎翔個人の仕事だった。
ようやく撮影が終わり帰宅するマンションの部屋には、愛してやまない彼女が手料理を作って待っている。

何鍋かな?

ちゃんこかな? 

豆乳かな?

女性に人気の、コラーゲン鍋?

黎翔はウキウキしながら、愛車のアクセルを踏み込んだ。

お帰りなさいと、夕鈴が微笑みながら出迎えてくれるだろうと思い、黎翔は扉を開けた。

――が。

「おっかえり――!!」

両手を広げ自分を迎えたのは、メンバーの一人の陽気な男・浩大。その後ろには同じくメンバーの方淵と水月、マネージャーの李順、そして几鍔までいる。

「…何故お前達がここにいる?」

期待していた分、落胆も大きい。黎翔は低い声で彼らに問う。

「――お、おかえりなさい…。」

キッチンからエプロン姿の夕鈴が出てきた。


彼女によると材料を買いに寄ったスーパーで浩大に会い、鍋をする事を伝えると、大勢いた方が楽しいからと他のメンバーを集めてしまった。
その代わり、きちんと荷物持ちをしてくれた―との事。

「あ…あの、皆さんを呼んじゃいけなかったですか?」

シュンと肩を落とし、黎翔の顔を窺うように、夕鈴が見てくる。

「…ううん、そんな事ないよ?」

本当は二人だけで過ごしたかったが、大好きな彼女から心の狭い男だと思われたくない黎翔は、にっこり笑ってそう答えた。

何だがニヤニヤしながら自分を見ているように(見える)メンバー達を、静かに睨みながら。


「はい、〇〇鍋です。」

豪華で広いリビングの中央に、場違いに置かれたコタツ。
寒がりの夕鈴のために、黎翔が用意したものだ。

その上に置かれた土鍋は、見た目は何もおかしな所はなかったが…。

「――お前、これ、変な物入れてないだろうな?」

コタツに座った几鍔が、若干引き攣ったような表情で言う。

「失礼ね、入れてないわよ。…さあ皆さん、冷めないうちに食べて下さい。」

あまり広くない卓の上に、夕鈴は沢山の料理と取り皿を置いてそう言った。

「わ…!美味しいねっ。」

黎翔が摘んだのは、つみれだった。夕鈴の手作りらしく形は歪だが、味はとても美味しい。

「ありがとうございます。」

ニコニコ笑う黎翔を見て、夕鈴は頬を染める。
恋人に褒められるのは、とても嬉しい。

「――………」

几鍔が摘んだのは、大根のたくあん。

「…姫ちゃん、おでんじゃないんだから…」

浩大の箸には、コンニャクが突き刺さった。
彼はがっくりと肩を落とす。

「コレ、何でしょうか…?」

水月の顔は、光の加減ではなく青褪めている。

「貴女は一体、何を入れてるんだっ!?」

しかめっ面をさらに険しくし、方淵は食って掛かる。

「食べ物なだけ、マシですかね…。」

眼鏡を押し上げ、李順は深い溜息を洩らす。

彼らも全員、普通鍋に入れないような物を引き当てた。


夕鈴は皆を見渡し、キョトンとしている。

「何って…、我が家では昔からこれが普通ですよ?」

母が生きていた頃、冬に良く作ってくれたものだ。夕鈴の母は結構大雑把な所があり、余った食材など色々な具材を入れていた。

「ヤミ鍋って言うんですよ~。」

ニコニコ笑いながら夕鈴は黎翔に説明する。

「そうなんだ?…夕鈴の料理上手は、お母さん似なんだね~。」

フワフワと花が飛ぶような甘い雰囲気で、二人は微笑み合う。

「そういえばこれが食卓に出るたびに、父が泣きそうな顔で食べてました。何故だったんでしょうね…?」

「…きっとお母さんの料理の美味しさに、感動していたんだよ。」

仲睦まじいバカップルを前に、それぞれが溜息を吐いたり、顔を顰めたり。


きっと結婚前から摩訶不思議な料理を食べさせられていたに違いない夕鈴の父親を哀れに思いながら、まずは目の前にあるこの鍋をどうしようかと、夕鈴と黎翔を除く5人は思った。


END

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よろしくお願いします。

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