兎と狼のラビリンス

こちらは白泉社『狼陛下の花嫁』の二次創作ブログサイトです。(作者様・出版社様とは関係ありません)

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

♪一日遅れのハロウィンは、沢山のお菓子よりも…

Creuzシリーズ

ハロウィン小説です。




♪一日遅れのハロウィンは、沢山のお菓子よりも…


玄関の扉を開けると、室内は薄暗かった。壁沿いに等間隔で置かれた蝋燭の明かりが、リビングまで続く廊下をぼんやりと照らしている。

よくよく見ると、そこに置かれているのはカボチャのお化け――ジャック・オ・ランタン。

「夕鈴…?」

ハロウィンの今日、黎翔は仲の良い俳優の自宅で開かれたパーティーに呼ばれ、バンドメンバーと共に出席していた。
その途中で恋人の夕鈴から『部屋にいます。』とのメールが入り、帰宅が何時になるか分からないので今日は帰るように返信しておいたのだが…。

「夕鈴、いるの…?」

時間はもうすぐ0時。
明日も平日で学校があるのに、まだいるのだろうか?

夕鈴の手作りらしいカボチャお化けの明かりを頼りに、黎翔はリビングに向かった。

「――トリック・オア・トリートっ!!」

パッとリビングに明かりが灯り、明るい声が黎翔に問い掛ける。


目の前に飛び出してきたのは、黎翔の恋人・夕鈴に間違いない。だが彼女の姿を見たとき、黎翔の目は点になった。

彼女の服装は、黒いとんがり帽子に全身真っ黒のワンピース(しかもミニ)、そして唇には滅多に化粧をしない夕鈴にしては珍しく赤い紅がひかれている。

「黎翔さん?…お菓子くれなきゃ、悪戯しちゃうぞ?」

ニコニコ笑いながら、夕鈴は問い掛けてくる。


パーティーで程よく呑んで、黎翔はほろ酔い気分だった。
夕鈴の紅い唇を見ていると、なんだか誘われているように見えてくる。

黎翔は夕鈴の細い肩に手を置き、彼女の身体をソファの上にそっと押し倒す。

「えっ?…ちょ、黎翔さんっ!?」

これに慌てたのは夕鈴の方だ。

「…ごめん、夕鈴。ぼく、お菓子持ってない…。」

シュンとした表情で、黎翔は夕鈴を見下ろしてくる。


黎翔に圧し掛かられたままの夕鈴は、アワアワしながら視線を彷徨わせる。
黎翔がお菓子を持っていないというのは分かったが、それなら彼に悪戯するのは自分のはずだ。

なのに何故、彼に押し倒されたのか…。

黎翔は押し倒した夕鈴の身体を舐めるように見る。
彼女に良く似合っているが、この衣装はいただけない。

大きく開いた胸元、短いスカートからは、彼女の白い足が丸見えだ。

ただでさえ脆い黎翔の理性が、崩れそうになる。

「…夕鈴。――トリック・オア・トリート?」

羽織ったままだった薄手のコートを、黎翔は脱ぎ捨てながら問う。

「…お菓子っ…お菓子ならキッチンにいっぱいありますっっ!…それに、悪戯するのは私の方ですっ!」

身の危険を感じた夕鈴は、足をジタバタさせながら黎翔に言う。


彼との情事はイヤではないが、明日(もう今日)は学校がある。

約束があるので最後まではしないが、それでなくても彼との行為は夕鈴の身体を溶けさせてしまう。

コートを脱ぎ捨てた黎翔は、夕鈴の上に馬乗りになったままニヤリと笑う。

ハロウィンパーティーに出席していたという彼は、コートの下は仮装したままで。
襟を立てた仕立ての良いスーツは、闇よりも深い黒。
唇から覗く歯は、一本だけ鋭く尖っている。

「…ど、ドラキュラ…?」

あまりのカッコ良さに見蕩れていると、彼は微笑みながら夕鈴の首筋に唇を寄せる。

「――あっ…」

チクリとした痛みに、夕鈴の唇から震えた吐息が洩れた。

「僕の可愛い魔女さん?…お菓子いらないから悪戯させて??」

こうして、哀れな兎…いや魔女さんは、黒衣の吸血鬼に身も心も頂かれてしまいました。


END

関連記事
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

右サイドメニュー

プロフィール

高月慧ネン

Author:高月慧ネン
『兎と狼のラビリンス』へようこそ。
黎翔と夕鈴が大好きな管理人・慧ネンが、溢れる妄想を書き殴るために作ったブログです。
原作沿いや現代パラレル、色々ありますので、お好きなお話をお読み下さい。
よろしくお願いします。

†いらっしゃいませ†

キリの良い数字を踏まれた方は、ご連絡下さい♪

ご訪問中のお客様

現在の閲覧者数:

にほんブログ村ブログパーツ

ブロとも申請フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。